3. エルツ城(Burg Elts)[ハイキング in ドイツ]ミューデン 駅 ⇒ エルツ城観光 ⇒ モーゼルケルン駅

こんにちは。なかしま です。

ドイツ三大美城のひとつといわれるエルツ城は、大破壊されたことがないという珍しいお城です。

コブレンツ中央駅(Koblenz Hbf)からエルツ城の最寄り駅(Müden / Moselkern)までは、鉄道で1時間弱で行くことができます。そこからお城までハイキングルートを歩きます。

エルツ城の最寄り駅は2つあります。同じ道のりを往復してもよいですし、城を挟んでU字型の片道ルートでハイキングを楽しむこともできます。

思い出保存と情報共有を兼ねて旅行記を綴ります。

適宜、読み飛ばしてくださいね。

本編…汎用的な情報 | …歴史のこぼれ話 | …個人的な感想文 | …行き方や公式サイトの案内

※この旅行の 費用・持ち物・全行程・役立ちツールは ライン川の日帰りハイキングを楽しむ7泊8日 にまとめています。

概要

今回歩いたルートは「OutdoorActive」というウェブサイトに登録しています(⇒Müden(Mosel) -> Eliz Castle -> Moselkern)。良ければ参考にしてください。

「OutdoorActive」の基本機能は無料で利用でき、閲覧だけなら会員登録の必要もありません。距離や高低差、道の種類(山道、舗装など)の詳細も見ることができます。

国と地域

国:ドイツ
地方:ラインラント=プファルツ州(Rheinland-Pfalz)
市町村:ミューデン(Müden)ヴィアーシェム(Wierschem)モーゼルケルン(Moselkern)

[鉄道] エルツ城の最寄り駅は2つ

ミューデン駅
モーゼルケルン駅

エルツ城の最寄り駅は2つあります。「ミューデン駅」と「モーゼルケルン駅」です。エルツ城までの距離はあまりかわらないですが、道のりはちょっと違います。

「ミューデン駅 ⇔ エルツ城」は、ひと山 超えるようなルートなので高低差が大きいです。いっぽうで「モーゼルケルン駅 ⇔ エルツ城」は、高低差の少ないゆるやかな坂道です。

私たちは「ミューデン駅」から出発し、エルツ城の見学を経て、「モーゼルケルン駅」に着きました。

エルツ城の最寄り駅
Müden | Moselkern

ミューデン駅(Müden)
エルツ城まで ひと山 超えるルート。道中でエルツ城の全景が望める。
コブレンツから片道 € 9 ほか各種割引
56254 Müden, Germanyhttps://goo.gl/map...3Hw1YHNeQA
駅の案内(公式)https://www.bahnho...29-1023048

モーゼルケルン駅 (Moselkern)
エルツ城までゆるやかな坂道。
コブレンツから € 9 ほか各種割引
56254 Moselkern, Germanyhttps://goo.gl/map...aj8BuHnyX8
駅の案内(公式)https://www.bahnho...rn-1028638  

運行検索
https://www.bahn.com/en  

[ハイキング]ミューデン駅 ⇒ エルツ城 ⇒ モーゼルケルン駅

ハイキングコース:モーゼルシュタイク

ミューデン駅を出て、なんとなく山の方へ向かうと、必ずなにか標識があります。「Burg Eltz」を指している方向へ進み、 「Moselsteig」 というハイキングコースに合流すれば、ひとまずは安心です。

駅から近い場所の標識
分かれ道。Burg Eltz をめざす。

「Moselsteig」は、モーゼル川に沿った全長350㎞のハイキングコースです。コブレンツ(Koblenz)から、ルクセンブルク公国およびフランスと国境を接する町 Perl (Perl)まで伸びています。

エルツ城へのハイキングでは、この中のほんの一部、10kmほどを歩きます。

ハイキングコース:モーゼルシュタイク
Moselsteig

Moselsteig Trail (entire route). A trail that offers so much more.リンク先で、モーゼル川沿いのハイキングコース「モーゼルシュタイク」の全コースを見れる。エルツ城は Stage 20 にある。https://www.touren.../10142775/
公式ウェブサイトhttps://en.visitmo....de/hiking  

ミューデン駅からエルツ城までの写真

ブドウ畑
ブドウ畑
burg Elz 方面へ進む
ハイキングルートMoselsteig のロゴ
キリスト教国の山道ならでは
住人の無事の帰還を願った十字架(当初は木製)
Mudener Berg の小さな教会
標識
うっかり見逃しそうな見晴らし台
エルツ城まであと少し
見晴らし台から望むエルツ城(絶景!)

見晴らし台を過ぎるとまもなく急な下り坂に入ります。滑らないように気を付けて。

エルツ城からモーゼルケルン駅までの写真

太陽を背にするエルツ城
ゆるやかな下り坂
様々なハイキングコース
モーゼルケルンの町に到着

エルツ城 ⇔ モーゼルケルン駅までの道のりはゆるやかな坂道です。

[観光]エルツ城

エルツ城

エルツ城は、ノイシュバンシュタイン城ホーエンツォレルン城 とならぶ「ドイツ三大美城」のひとつです。

エルツ城は、エルツバッハ川(Elzbach)に囲まれた小さな岩山の上に建っています。現在の見た目こそおとぎ話の城のようですが、ちゃんと要塞として優れたロケーションに建てられていたことがわかります。

開城時間や入場料

入口で入場料を支払うと、入場券のほかに2枚の赤いチケットが手渡されます。1枚は城の内部をガイドツアーで見学できるチケットで、もう1枚は宝物室の入場券です。

エルツ城
burg Eltz

内部を見学するにはガイドツアーに参加が必須、所要40分(ドイツ語/英語ほか)。内部ツアーは撮影不可。宝物室は自由見学。

毎日9:30 - 17:30
大人€11、学生€7、家族€30(大人2名子供2名)
自家用車、バス、船など利用する場合https://burg-eltz....astle.html
56294 Wierschem, Germanyhttps://goo.gl/map...19C4AMvo6A
公式ウェブサイトhttps://www.burg-eltz.de/de/  

セルフサービス式のレストラン

城内にはセルフサービス式の簡易レストランがあります。メニューはソフトドリンクとビールのほか、「スープとパン」「フライドポテトとソーセージ」などの軽食や、ケーキでした。

城内レストラン
Unterschänke

温かい食事は、10:30-16:30
(目安:2名€20)
公式ウェブサイトhttps://burg-eltz....urant.html  

エルツ城の見学(写真)

エルツ城のマップ

上図の青い矢印に沿って進むとスムーズです。

現在一般に公開されているのは、濃いグレーで囲まれている建物です。ガイドツアーでしか見学できない住居エリアと、自由見学できる宝物室があります。建物内部の撮影は禁止されているため、掲載できる写真が少ないです…。

城の中央から見上げる建物群
城の中央から見上げる建物群
マルク紙幣に描かれたエルツ城
収蔵品の一部
内部ツアー&宝物室見学後の出口
主要建築物の外回り通路

モーゼル川やライン川に近い立地のため、エルツ城は中世における重要な交易ルート上にありました。城はこのルートを守るのに役立ち、また川を通行する商人から通行料も徴収していました。

ドイツの城を楽しむ豆知識 「ガネルベンブルク」

当初こそ小さな城でしたが、近世に入ってからも徐々に増築されて、エルツ城には3世帯の居所が建ちました。城のなかは、3つのパートに分かれていて、それぞれ異なる世帯が異なる時代に居所を建て、所有権もそれぞれにありました。

  • リューベナッハ(Rübenach)家
    • またの名を銀獅子家(Eltz vom silbernen Löwen)
    • 建物…1472年完成
  • ローデンドルフ(Rodendorf)家
    • またの名を欧角牛家(Eltz von den Büffelhörnern)
    • 建物(2つ)…1540年完成
  • ケンペニヒ(Kempenich)家
    • またの名を金獅子家(Eltz vom goldenen Löwen)
    • 建物(改築)…1615年完成

1815年以降は、ケンペニヒ家が城全体を単独所有しているそうです。そしてヘンペニヒ家のエリアは非公開。ときどきプライベートで利用するようです。

城の見学を終えて、「内部は意外に小さいな…」と思ったのもそのはず。全部見たわけじゃなかったんですね。

歴史:ドイツの城を楽しむ豆知識 「ガネルベンブルク」

エルツ城は、分家を含む3世帯が共有し、3世帯の居所を含む城です。本家の城が分家との「共有物」になるというのはドイツでは珍しいことではありません。これは、兄弟が領土を分割相続する習わしがあったことに由来するようです。

神聖ローマ帝国時代のドイツの一部では、継承権のあるメンバが領土を「分割」して相続する習わしがありました。すると、世代をくだるごとに、継承できる領土がどんどん小さくなります。なので、ほとんどの小領主は、その土地で働く人々よりもちょっとだけ大きい家(knight's houses)を建てるので精一杯でした。中世のドイツにおいて、自分の領土に自分の城を建てられるのは、一部の「超」富裕層だけだったのです。

さてエルツ家の場合は、3つの世帯が共同で城を維持することになりました。このようなかたちで共有されている城を「ガネルベンブルク」と呼ぶそうです。昨日見たナッサウ城も、分家との共有物でした。

でも仲良く領土分割をしたというよりは、争いがあって分割に至ったらしいことが、エルツ城のウェブサイトには書いてありました。

城を攻撃するための城( Trutzeltz Castle )

破壊されたことのないエルツ城ですが、危機はありました。それは14世紀、トーリア選帝侯(=トーリア大司教)と領土を争った時( Eltz Feud )です。エルツ城は包囲され、激しい攻撃を受けて、攻略される危機にありました。

このとき、トーリア選帝侯は、エルツ城よりも高い位置に「エルツ城を攻撃するためのTrutzeltz Castle )」を築きました。エルツ城の北側に、この城の名残りを見ることができます。

写真右側:攻城戦のために建てられた城の跡
出典 Wikimedia Commons

日記:見つけられなかった「エルツ城を攻撃するための城」

掲載する写真を、ウィキペディアから拝借することになったのにはワケがあります。内部ツアー(英語)のガイドさんが話してくれた「エルツ城を攻撃するための城」の部分が、私にはよく聞き取れなくて、すっぽり抜け落ちました。

でも夫がツアー終了後に話題にしてくれて、「中からは良く見えなかったんだけど、たぶん、あれのことかな」と、ある建物を指さしてくれました。わたしは喜んでカメラに収めました。けれど、それが別物でした。

おお、これが、攻城用の城!(違う)

当初から疑問もありました。攻城戦に使う「城」にしても距離が近すぎるし、なにより、エルツ城の眼下にあることが奇妙すぎます。石を積み上げている間、エルツ城から攻撃され放題じゃない?と。

夫に疑問をなげかけると「なんでガイドさんに質問しなかったの?」とサラリと言われたのだけど、いや、だから、そもそも、あなたとは聞き取り能力に大きな差が…。

こんな私の疑問を解決してくれるのは、今のところウィキペディアです。英語版や独語版の英訳を読むようにして、語学も頑張っています。

※コロナ流行中でなければ、各国語のオーディオガイドの貸し出しがあります。

[夕食]モーゼルケルンの町にて

贅沢ボリュームのチーズ(別途サラダ付き)
ビアグラスにあしらわれた絵

モーゼルケルンの駅付近には、数は多くありませんがいくつかのレストランがあります。

ただ、私たちが訪れた時には1軒しか営業しておらず、それは宿に併設されたレストランでした。ホテルの名前は「Zur Burg Eltz」。メニューには、シュニッツェルのアレンジがたくさん載っていました。

エルツ城下
Zur Burg Eltz

(目安:2名 €40)
Oberstraße 54, 56254 Moselkern, Germanyhttps://goo.gl/map...pv4gvgpEK7
公式ウェブサイトhttps://zur-burg-eltz.de/  

宿泊もできる:
予約サイトhttps://www.agoda....rn-de.html  

日記:四十路の胃

「マッシュルーム」に惹かれて選んだシュニッツェルだったけど、これでもかといわんばかりのチーズが、贅沢にトッピングされていました。昼にフライドポテトを食べていた四十路の胃にはちょっと辛いものがあったけど、なんとか完食。

プレーンなシュニッツェルにレモンをのせたシンプルなものもありました。今日の胃には、そちらを選ぶのが正解でした…。

本日の行程

2021年9月月曜日 おおむね晴れ

時刻内容
10:00 - 11:00[鉄道]ラーンシュタイン駅 ⇒ ミューデン駅
11:00 - 13:15[ハイキング]ミューデン駅 ⇒ エルツ城
13:30 - 15:50[観光&昼食]エリッツ城の見学
16:00 - 17:15[ハイキング]エリッツ城 ⇒ モーゼルケルンの町
17:40[夕食]モーゼルケルンの町の食堂
19:00 - 20:00[鉄道]モーゼルケルン駅 ⇒ ラーンシュタイン駅(帰着)

明日は、コブレンツの旧市街を散策し、19世紀の要塞「エーレンブライトシュタイン」を見学しに行きます。要塞までの往路はケーブルカー、復路は渡し船を利用します。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です